Philosophy
理念・代表メッセージ
Philosophy
理念・代表メッセージ
代々受け継がれている信条は、「ええもん使って、真面目につくる」ということ。
醤油発祥の地、和歌山県湯浅町の伝統と技術、そしてなによりも先人の想いを伝えていく。
醤油づくりを通じて地域社会の発展と、次世代を担う子供たちに地元を誇らしく思う気持ち=気づきを提供する。
世界一の醤油をつくりたい。この想いを実現するために、1965年頃から休止していた醤油製造を再開させ、湯浅醬油有限会社を立ち上げたのは2002年のこと。醤油発祥の地といわれる湯浅の伝統をベースにしながらも、原材料の選定や製造工程において大胆なイノベーションを断行し、“人がようせん(出来ない)ような”斬新なコンセプトの商品を生み続けてきました。おかげさまで、日本の皆さまはもとより、ヨーロッパのミシュラン・シェフたちにも愛される醤油を生み出すまでになり、フランスにおいては、一級シャトーの使用済みワイン樽をつかった醤油の現地生産も実現しつつあります。世界の食文化が集結する日本。2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも追い風となり、今や「和食」は世界の人々に広く愛されるようになりました。その味の決め手となる醤油は、もはや「日本のローカルな調味料のひとつ」ではありません。醤油をつかう人々の味覚も国籍も、料理の種類も広がる中、“昔ながらの味”だけにこだわっていたのでは、その時代を生きる人たちに驚きと感動を与えられない。どんなときも「これぞ世界一!」と感じてもらえる醤油をつくり続けること。これが私の使命です。こうした時代のニーズを皆さまと共有しながら、“人がようせん(出来ない)ような”驚きと感動に満ちた醤油を、これからもつくり続けていく所存です。
湯浅醬油有限会社 代表取締役社長 / 新古敏朗 Toshio Shinko
Selected Ingredients
原料のこだわり
長崎の五島灘の塩はきめが細かく、ふわふわとしていて、甘みも含み、最高です。醤油は塩が肝心です。
北海道、九州、愛知、三重などの美味しい丸大豆を使用。脱脂加工大豆、遺伝子組換え大豆は使用しておりません。
国産大豆の数倍の原料価格ですが、黒豆のもつ甘みと香りのある醤油に仕上がります。
国産小麦は最近はとても希少です。炒り割り小麦にして、菌をつけて使用します。
和歌山県は日本一のみかんの里。貴重な柚子果汁を使い商品化をスタートしました。
発酵の元になるのは、こうじ菌のおかげ。
穀物に3日間菌を増やして、出来たのが原料の麹です。麹の分解する酵素力を使い、穀物から旨味や甘みが生まれ、醤油が完成します。湯浅醤油では、数種類のこうじ菌を使用しています。
Brewed soy sauce
丁寧に時間をかけた醸造
醤油づくりは冬に仕込み、和歌山の温暖な気候で濃口醤油なら500~700日間の天然醸造、100年以上現役で使用している直径2.3mの杉の大樽で長期熟成(古式醸造)させます。微生物の力を借り、時々丁寧に櫂入れ(撹拌)してあげることで、フレッシュな空気を送り込むことができ、発酵を活発にさせます。木樽で長期熟成させると口当たりが柔らかくまろやかで塩角が少ない醤油ができます。それに、職人の技術と愛情が加わることで、香りが良く、旨味やコクと深みのある醤油になります。実際に分析してみても、アミノ酸や旨味調味料を加えることなく、旨味の数値がとても高いことでも証明されています。良い原料を使ってシンプルな原料で最高においしいものを目指しています。
How to make
古式製法での醤油の作り方
通常、醤油の仕込みでは大豆は「蒸し」ますが、弊社では大豆を「ゆで」ます。国産の大豆を大釜で約4時間、じっくりと煮込みます。その際に出てくる白い泡(大豆のたんぱく質)は取り除き、 大豆の旨味が出ている茹で汁に五島灘の塩を混ぜ、醤油の仕込み水として使います。この製法を、「古式製法」と呼びます。世界最古の料理書「斉民要術」(西暦580年)を元にした醤油の作り方です。
古式製法で仕込んだ大豆を、炒り割小麦を混ぜて、麹菌をかけて室で3日間ねかせます。
大豆を煮込んだ茹で汁に、五島灘の塩を混ぜ、麹と合わせて、杉樽に仕込みます。この状態を「もろみ」といいます。
もろみを櫂入れ(かいいれ)し、酸素を樽の中に送り、熟成させていきます。
櫂入れ作業をおよそ700日間行い、じっくりと熟成させます。
全て手作業で熟成させたもろみを搾ります。
積み上げた重みで、自然にしみだすのを待ち、その後厚板を落とし、圧をかけずに半日〜1日待ちます。
圧を徐々にかけていき、3日〜4日、自然にまかせてじっくり時間をかけて搾ります。
生揚げの醤油を桶に入れ、約1ヶ月程オリがおりるのを自然に待ちます。
オリのない上部の醤油だけを取り出して火入れします。
火入れした醤油は約2週間程すましタンクに入れて冷やし、ビンに入れて完成です。
Company history
会社沿革
1881年 | 新古スミが金山寺味噌のお店を創業 後にしょうゆ製造も開始「新古商店」を名乗る |
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1965年頃 | 醤油製造を休止 / 金山寺味噌に専念する |
1982年 | 工場を現在地に移転 |
1985年 | 店名を「新古商店」から「丸新本家」に変更 金山寺味噌のうす塩味(塩分4.8%)に成功 金山寺味噌の生きたまま真空パックに成功 |
1990年 | 醤油づくり再開 「九曜むらさき」販売 |
1995年 | 丸新本家株式会社 設立 白浜道路田辺店 出店 とれとれ市場内くろしお名店街店 出店 |
2002年 | 湯浅醤油有限会社 設立 |
2003年 | 黒豆醤油「生一本黒豆」発売 カレーにかける「カレー醤油」発売 |
2004年 | 見学スタート |
2005年 | 「生一本黒豆」がどっちの料理ショーで特選素材となる モンドセレクションに出典醤油2種が金賞受賞 小学生に醤油づくりを教える食育スタート |
2006年 | モンドセレクション醤油2種が最高金賞受賞 |
2008年 | 百年企業として表彰 |
2009年 | 伝統野菜・湯浅なすを復活。すべての金山寺味噌に使用。 |
2010年 | 「具だくさん金山寺味噌」発売 ベルギーの星付きシェフ3人来社 腕前を披露 |
2012年 | 「魯山人醤油」限定販売 |
2013年 | 醤館リニューアル |
2014年 | 蔵カフェオープン 櫂入れ体験コーナーオープン カルチャー教室『丸新発酵蔵部』開講 TBSネプチューンの『ジョブチューン』で醤油職人として紹介 |
2015年 | 「燻ししょうゆ」燻製の達人・赤坂「燻」のオーナーシェフとコラボで発売 NHK「うまい」で湯浅なすの金山寺味噌が紹介 |
2016年 | 新九曜蔵建設 次の100年に残す木樽プロジェクト 近畿地方最大の木樽設置 |
2017年 | ハラル醤油 発売 |
2018年 | 地域未来牽引企業に湯浅醤油㈲が認定 フランス・ボルドーで醤油のテスト製造スタート |
2019年 | TBSの『坂上・指原のつぶれない店』で【柚子梅つゆ】が紹介 |
2020年 | TBSの『坂上・指原のつぶれない店』で【柚子梅つゆ】が紹介 YouTubeチャンネル開設 |
2021年 | 世界初 カカオ醤 発売 フジテレビ『石橋、薪を焚べる』に出演 |
2023年 | 第9回ものづくり日本大賞において、経済産業大臣賞を受賞(カカオ醤) フランス・ボルドーで本格的に醤油製造をスタートし、 レストラン”PAVILLION YUASA"を開業 |