report2
ひしおもろみの使い方は、味噌+醤油÷2のイメージで

万能ひしおもろみは、醤油の残りかす??
「ひしおもろみ」_、その名を聞いてどれだけの人がその物を正確に答えられるだろうか。多分、大抵は見ためも、味も、その使い方も頭に思い浮かばないと思われる。「ひしおもろみ」は、大豆・小麦・麹菌・塩・水を材料としている。醤油の工程の中で“もろみ”なる状態があって、湯浅醬油では、約一年半の熟成期間を経て、できたもろみを絞ったものが醤油となって商品化されている。醸造者によると、小麦が多く使われるほど香りがいいものが誕生するそうだ。湯浅醤油のHPでは、塩分量が15%となっており、少々塩辛い。他のもので表現すると、平均的な梅干の塩分量と同じくらいだ。「ひしおもろみ」は醤油になる前と考えるなら醤油と同じような使い方がふさわしいかもしれない。
液体の醤油と比較するのもおかしな話だが、私流に表現すれば、味噌+醤油÷2が「ひしおもろみ」というところか。つまり味噌と醤油のいい所どりをしたような商品で、クリームタイプであるためにそのままディップとして使用することができる。しかも味は醤油と同じであるために調味料としては全く遜色がない。いわば一人二役ならぬ、一品二役的商品なのだ。私達学生が授業でこれを手渡され、「?」の文字が頭を過ぎったが、そんな難しいことはなく、クリームタイプの醤油だと思えば、自ずとその使い方も明確化される。

クリームタイプの特性に着目

そこで私は、液体の醤油とは大きく違う、クリームタイプに着目してみた。液だれの心配がない「ひしおもろみ」は、惣菜にかけた所で液漏れの心配はなく、弁当にも安心して用いることができる。弁当の場合、食材の水分や味付けの際に液体調味料を使用することに抵抗を持つ主婦は多いだろう。液体調味料を用いると、他の惣菜に染み込んでしまったり、色移りや変色を起こす。味に影響はないからとすまされないのが現状で、見た目が悪ければやはり食欲は薄れるものである。弁当用にタレ瓶が入っているのはそれを防止する意味がある。ところが、たかがタレ瓶でも、これを付けることで多少コストはアップするし、家庭ならそれを洗う手間も生じてしまう。こんな時に便利なのが「ひしおもろみ」で、液体漏れを気にせずに醤油の味付けが行える。
今回、私を含めたCチームが提案したのは「ひしおもろみ」をソースとして利用した「醤油パン」だった。醤油と好相性のものとして初めに浮かんだコーンと、万能選手のようなチーズ、そしてウインナー、ツナ缶を使うようにした。ソースには、「ひしおもろみ」とマヨネーズを合わせたのだが、これはマヨネーズによって「ひしおもろみ」の醤油辛さをまろやかにする役割を持つ。一口、パンを食せば、ソースのまろやかな味と醤油の香ばしさが口内に広がる。仮りにパン生地に直接「ひしおもろみ」を練り込んでも惣菜パンとしての完成度は低かったかもしれない。
「金山寺味噌」や「ひしおもろみ」を産する湯浅醬油(もしくは丸新本家)は、商品づくりの材料にこだわり、厳選された国産素材を使用しているようだ。HPには、オススメレシピはあまり見られないが、私達が作った料理を参考にしてもらえれば、使用ヒントになるだろう。同社が販売している「ひしおもろみ」は270gで1パック、税込み486円となっている。試し買いするには少々量は多いかもしれないが、1コインでお釣りが来るなら勿体なくはない。それにこれだけ量があれば普段の料理にちょい足しのようにして使える。良品は想像力をかきたてるともいう_、一度購入をすることをお薦めしたい。

(文/大阪樟蔭女子大学 学芸学部ライフプランニング学科 西川友理)

  •  その1/塚本悠希さん

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  • nishikawa

    その2/西川友理さん

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  • masuda

    その3/増田愛さん

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