タイトルがはいります。
タイトルがはいります。
ロコモコは、ハワイの料理。ご飯の上にハンバーグと目玉焼きを載せてグレービーソースをかけたものを指します。今回私達が提案するのは、「ひしおもろみ」の特徴をいかし、和風テイストにしたロコモコです。「ひしおもろみ」を使ってというと、まず頭には想像しにくいかもしれませんが、これが意外と合うのです。作ってみると華やかですし、少し和風テイストになるので普段の食卓の品としてもピッタリ。和風ソースは、やはり日本人の嗜好に合うようで、しかも「ひしおもろみ」は液体の醤油ではないので、ソースとしても作りやすいように思えます。ワンプレートで、野菜やご飯が食べられるから経済的、さらに栄養価もあると思います。年齢を問わないものばかり使っていますので家庭で活用できそうな一品です。
【材料】
(ハンバーグ)
※合い挽き肉 300g
※玉ねぎのみじん切り 1/2個分
※塩 少々
※こしょう 少々
※パン粉 30g
※卵 1個
サラダ油 適量
(和風ソース)
玉ねぎ(みじん切り) 1/2個分
大根おろし 1/4本分
ひしおもろみ 大さじ4
バター 15g
みりん 大さじ5
ご飯 180g
目玉焼き 1個分
アボカド 1/2個
ミニトマト 7個
キャベツ 適量
「ひしおもろみ」は、液体の醤油とは少し違うのですが、私達は難しく考えず、醤油を用いるのと同じような発想でパンを焼きました。焼くと、塩辛くなる特性を、マヨネーズを加えることでまろやかに。「ひしおもろみ」とマヨネーズを合わせてソースを作り、生地に塗り込みました(使用量は好みに合わせて調整を)。具材にはコーンとチーズ、ウインナーを用い、惣菜パンのイメージで仕上げています。
強力粉 160g
砂糖 大さじ1
ドライイースト 小さじ1
溶き卵 1/2個分
ぬるま湯 70~80ml
塩 小さじ1/2
バター(食塩不使用) 30g
コーン、ウインナー、マヨネーズ、ひしおもろみ、チーズ 各適量
私達5名は、「ひしおもろみ」でライスバーガーを作ってみました。ライスバーガーは、焼きおにぎりの発想を転じたもの。野菜や肉を入れることで色合いを出し、一瞬で目を惹かせるような和テイストのバーガーにしています。写真撮影では、背景を黒にすることで、クールなイメージを料理に持たせ、プチトマトや大葉のようなはっきり色合いを出す野菜を用いて美味しさを想像させています。隠し味の「ひしおもろみ」でご飯をうまく調味し、「こんな使い方ができるんだ!」と、若い人にも「ひしおもろみ」に興味を持ってもらうことを狙いとしました。
ひしおもろみ
ご飯 好みの量
牛薄切り肉 150g
玉ねぎ 1玉
フリルレタス 1袋
【A】
しょうゆ 大さじ2
酒 大さじ2
みりん 大さじ2
砂糖 大さじ1
サラダ油 適量
ごぼう 1本
にんじん 1/2本
ごま油 大さじ2
【B】
みりん 大さじ2
酒 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
いりごま 適量
大葉 6枚
がっつり食せるライスバーガーです。普段のランチやブランチにも最適ですが、ピクニック時のお弁当にも使えるはず。インスタ映えよろしく、若い世代にはすてきな和テイストバーガーに映ると思います。
私達は、居酒屋のおつまみをイメージして「春巻きスティック」を作りました。「ひしおもろみ」は、ディップとして使わず、皮に塗ることでしっかり味をつけています。こうすると、中の具材と味が混ざり、もろみが有す濃い味がまろやかに感じ、食べやすくなります。但し、塗りすぎると辛くなってしまうのでご注意を。酒のつまみレシピとして活用するのがいいのでしょうが、そればかりではなく、子供にも好まれる味だとも思います。作り方も簡単なので小さなお子様と一緒に作っても楽しいでしょう。中の具材を替えるだけで、色んな味に変化しますので、ぜひアレンジしてみて下さい。
ひしおもろみ
ほうれん草 1/4束
山芋 小2本
合い挽き肉 160g
餃子の皮 大判16枚
とろけるチーズ 7枚
揚げ油 適量
具材の組み合わせ次第で色んな味が楽しめます。
私達は、居酒屋のおつまみをイメージして「春巻きスティック」を作りました。「ひしおもろみ」は、ディップとして使わず、皮に塗ることでしっかり味をつけています。こうすると、中の具材と味が混ざり、もろみが有す濃い味がまろやかに感じ、食べやすくなります。続きを読む
私達5名は、「ひしおもろみ」でライスバーガーを作ってみました。ライスバーガーは、焼きおにぎりの発想を転じたもの。野菜や肉を入れることで色合いを出し、一瞬で目を惹かせるような和テイストのバーガーにしています。写真撮影では、背景を黒にすることで、クールなイメージを料理に持たせ、プチトマトや大葉のようなはっきり色合いを出す野菜を用いて美味しさを想像させています。続きを読む
「ひしおもろみ」は、液体の醤油とは少し違うのですが、私達は難しく考えず、醤油を用いるのと同じような発想でパンを焼きました。焼くと、塩辛くなる特性を、マヨネーズを加えることでまろやかに。続きを読む
ロコモコは、ハワイの料理。ご飯の上にハンバーグと目玉焼きを載せてグレービーソースをかけたものを指します。今回私達が提案するのは、「ひしおもろみ」の特徴をいかし、和風テイストにしたロコモコです。「ひしおもろみ」を使ってというと、まず頭には想像しにくいかもしれませんが、これが意外と合うのです。作ってみると華やかですし、少し和風テイストになるので普段の食卓の品としてもピッタリ。続きを読む
「ひしおも」は、つけすぎに注意
はっきり言って「ひしおもろみ」は、現代の若者に浸透していない。むしろ知らない人や聞いたことすらない人がほとんどだろう。かく言う私もその一人。実は授業で先生から手渡されるまで知らなかったのだ。
そこで私は、「ひしおもろみ」とは何なのかを調べてみた。「もろみ味噌」に分類される一群の商品は、「味噌もろみ」ではなく、醤油もろみに近似したものを最初から「もろみ」そのものを食べることを目的として造っているのが多い。醤油を造る時と同様の手法で、麦・大豆・米などから製造した麹を、醤油の時ほど多くない塩水に漬けて熟成させるのが基本形だ。近代では、食品工業的には醤油・塩・糖類などの調味料を入れた液体に漬け込む製法で造られることが多い。
そんな知識をふまえて私なりに「ひしおもろみ」について考えてみた。まず「ひしおもろみ」とは何なのか?わかりやすくいえば、「ひしおもろみ」のもろみは、誰もが知っている味噌のようなものと思ってほしい。しかし、使用してみると、味噌ではなく、味は醤油そのものだ。但し、使用する場合はつけすぎに注意を払って欲しい。味が塩辛いためにつけすぎたり、調味用に入れすぎたりすると、大変なことになってしまう(私がいう大変とは、辛すぎて喉が渇いてしまうことを指す)。
では、どのようにすればいいのか?若い人で「ひしおもろみ」を使って調理した人はまずいないと思われる。実は私だって使ったのは今回の授業が初めてなのだから…。前述したように「ひしおもろみ」は、沢山用いるととても辛くなってしまう。なのであまり入れすぎないのがポイントだ。私達Dチームが考えた「ロコモコ」は、「ひしおもろみ」をハンバーグの中に入れて調味するのではなく、玉ネギソースとして用いてみた(初めから入れすぎず、ソースの味を確認しつつ味見しながら足す方法をお薦めする)。
難しく考えず、食べたいものに使ってみる
先生から「ひしおもろみを使って料理提案とそのレシピを考えなさい」と言われたのだが、あれこれ悩んだのではなく、皆んながその日食べたかったのが「ロコモコ」だったというのが本当の理由。他チームは、「ひしおもろみ」には何が合うかと考えたかもしれないが、私達はシンプルに食べたいものにそれを合わせたのである。一般的には、醤油代わりに使用するのがいいのだが、単純に欲するものに合わせてしまえばわかりやすいのかもしれない。私の「ひしおもろみ」を初めて見た時の感想は黒いどろっとしたもので、「なんだこれは?」と思ってしまった。当初は、正直美味しいのだろうかと疑ってはみたが、使っているうちにそれは私の偏見だったことがわかった。私と同世代の人達は、同じようなことを感じるのだろうが、私から言えることは「騙されたと思って使ってほしい」の一語に尽きること。使い方にもよるが、かなり面白く、新たな調味料の発見にも繋がる。百聞は一見にしかずの言葉にもあるように、私は試食販売することをお薦めしたい。「ひしおもろみ」を使ったものを食し、味を確認することで新たな挑戦意欲が湧いてくる_、特にグルメなら尚更だろう。私のように、知らないものから新たな使用方法が見つかり、具現化されていく。今は私達世代の若者にもその旨さを知ってほしいと思っている。
(文/大阪樟蔭女子大学 学芸学部 ライフプランニング学科 増田愛)
万能ひしおもろみは、醤油の残りかす??
「ひしおもろみ」_、その名を聞いてどれだけの人がその物を正確に答えられるだろうか。多分、大抵は見ためも、味も、その使い方も頭に思い浮かばないと思われる。「ひしおもろみ」は、大豆・小麦・麹菌・塩・水を材料としている。醤油の工程の中で“もろみ”なる状態があって、湯浅醬油では、約一年半の熟成期間を経て、できたもろみを絞ったものが醤油となって商品化されている。醸造者によると、小麦が多く使われるほど香りがいいものが誕生するそうだ。湯浅醤油のHPでは、塩分量が15%となっており、少々塩辛い。他のもので表現すると、平均的な梅干の塩分量と同じくらいだ。「ひしおもろみ」は醤油になる前と考えるなら醤油と同じような使い方がふさわしいかもしれない。
液体の醤油と比較するのもおかしな話だが、私流に表現すれば、味噌+醤油÷2が「ひしおもろみ」というところか。つまり味噌と醤油のいい所どりをしたような商品で、クリームタイプであるためにそのままディップとして使用することができる。しかも味は醤油と同じであるために調味料としては全く遜色がない。いわば一人二役ならぬ、一品二役的商品なのだ。私達学生が授業でこれを手渡され、「?」の文字が頭を過ぎったが、そんな難しいことはなく、クリームタイプの醤油だと思えば、自ずとその使い方も明確化される。
クリームタイプの特性に着目
そこで私は、液体の醤油とは大きく違う、クリームタイプに着目してみた。液だれの心配がない「ひしおもろみ」は、惣菜にかけた所で液漏れの心配はなく、弁当にも安心して用いることができる。弁当の場合、食材の水分や味付けの際に液体調味料を使用することに抵抗を持つ主婦は多いだろう。液体調味料を用いると、他の惣菜に染み込んでしまったり、色移りや変色を起こす。味に影響はないからとすまされないのが現状で、見た目が悪ければやはり食欲は薄れるものである。弁当用にタレ瓶が入っているのはそれを防止する意味がある。ところが、たかがタレ瓶でも、これを付けることで多少コストはアップするし、家庭ならそれを洗う手間も生じてしまう。こんな時に便利なのが「ひしおもろみ」で、液体漏れを気にせずに醤油の味付けが行える。
今回、私を含めたCチームが提案したのは「ひしおもろみ」をソースとして利用した「醤油パン」だった。醤油と好相性のものとして初めに浮かんだコーンと、万能選手のようなチーズ、そしてウインナー、ツナ缶を使うようにした。ソースには、「ひしおもろみ」とマヨネーズを合わせたのだが、これはマヨネーズによって「ひしおもろみ」の醤油辛さをまろやかにする役割を持つ。一口、パンを食せば、ソースのまろやかな味と醤油の香ばしさが口内に広がる。仮りにパン生地に直接「ひしおもろみ」を練り込んでも惣菜パンとしての完成度は低かったかもしれない。
「金山寺味噌」や「ひしおもろみ」を産する湯浅醬油(もしくは丸新本家)は、商品づくりの材料にこだわり、厳選された国産素材を使用しているようだ。HPには、オススメレシピはあまり見られないが、私達が作った料理を参考にしてもらえれば、使用ヒントになるだろう。同社が販売している「ひしおもろみ」は270gで1パック、税込み486円となっている。試し買いするには少々量は多いかもしれないが、1コインでお釣りが来るなら勿体なくはない。それにこれだけ量があれば普段の料理にちょい足しのようにして使える。良品は想像力をかきたてるともいう_、一度購入をすることをお薦めしたい。
(文/大阪樟蔭女子大学 学芸学部ライフプランニング学科 西川友理)
「ひしおもろみ」ともろみ味噌は違う
いったいどれくらいの人が「ひしおもろみ」を知っているのだろうか?私は、学校の講義でその商品を手渡されるまで聞いたことすらなかった。周りの人に「ひしおもろみって知ってる?」と尋ねても「知らない」と答える人ばかり。中には「もろみって麦みたいなものが入ったやつ?」と聞いて来る人もいた。彼女らが指す“麦みたいなやつ”とは、おそらくもろみ味噌のことだと思われる。居酒屋でよく見かける「もろきゅう」(もろみキュウリ)が有名だからそう思ってしまうのだろう。では、「ひしおもろみ」とは、たまに口にするもろみ味噌とはどう違うのだろうか。そしてどんな味がするのだろう。
まず、もろみ(醪)とは、醤油や酒などを造るために醸造した液体の中に入っている、原料が発酵した柔らかい固形物をいう。つまり「ひしおもろみ」とは、醤油を造る段階にできる醤油の素なのだ。ちなみにもろキュウなどに使われているのは、もろみ味噌で、それとは異なる。もろみ味噌は、醤油を造る方法と同じだが、製造した麹を醤油ほど多くない塩水や砂糖に漬けたもの。名称はもろみ味噌であるが、実際には味噌のもろみではなく、醤油を造る段階でできる「ひしおもろみ」でもなく、もともと食べる目的で製造したものである。味の違いとしては、「ひしおもろみ」の方が醤油の味が濃く、もろみ味噌の方は少し甘みがある感じがする。通常「ひしおもろみ」は、醤油粕として処理されてしまう。だが、近年では調味料として大いに活用できると見直されつつあるのだ。現に熊本県では「しょうゆの実」とか、「しょうゆの豆」などと呼んで調味料として使用されている実例が見られる。
酒のつまみを作る時にぜひ用いたい
「ひしおもろみ」は、見ためにも味的にも味噌のようなペースト状の醤油といったところか。最近は液体ではかけすぎてしまうことを懸念して粉末醤油に着目されがちだが、「ひしおもろみ」も同様、液体のようなかけすぎを防ぐ、いわば醤油の代用品として使えるように思ってしまった。例えば、寿司_、一般的には通常の醤油を用いるが、「ひしおもろみ」だとシャリまでその味が染み込まない利点が生じる。他には弁当の際にも利用価値が大。液体ではないので別の小さな容器もいらず、垂れ防止にもなる。天ぷらなどの揚げ物だってそう、サクサク感を損なわずに味わえる。
また、「ひしおもろみ」はダイレクトにつけたりするのみではなく、調理の際に用いるのにも便利だ。中でもオススメしたいのは、練り込む手法。パン生地などは液体状の醤油では水分量が変わると調節しづらくなるが、「ひしおもろみ」ならさほどでもなく、独自の使い方も可能だ。私は「ひしおもろみ」の濃い味がお酒とよく合うので、酒のつまみを作る際に使用すべきとお薦めしたい。今回、私達のAチームが作った「春巻きスティック」は、生地に薄く「ひしおもろみ」を塗っている。そうすることで口内で具材と混ざり合い、ダイレクトに醤油をつけたのとは違った風味になった。今回使用したのは、長芋、ミンチ、チーズである。チーズや長芋が「ひしおもろみ」の濃さをまろやかにしてくれるのだ。さらに春巻きは中身を替えることでアレンジも可能。飲みたいものに合わせてもいいし、作り方も難しくないので即席で作れてしまう。
食品ロスが大きな問題となっている昨今では、まだ使えるにも関わらずモノが廃棄されている。そんな中で「もったいない」というフレーズは世界的にも受け入れられているそうだ。「ひしおもろみ」は、通常廃棄処理されてもおかしくないものの一つであろう。それが湯浅醬油ではきちんと製品化されているのを誉めたくもなる。誰も知らないと言っていた「ひしおもろみ」だが、食品ロスが叫ばれる現状にあっては着目すべき品であることは間違いない。昔からあるものに目を向けて来なかった我々若い世代も悪い。でも、改めて目を向けたなら、それが新感覚の調味料たりえることがわかるだろう。
(文/大阪樟蔭女子大学 学芸学部 ライフプランニング学科 塚本悠希)