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入院顛末記~お腹をこわしたことからの気付き②

2011年7月30日

湯浅醤油(有) 新古です。

あれは、忘れもしない3日目です。
やっとまっすぐ立てるようになった頃から、管も抜き取ってくれ
食事をしてもいい、という許可が出たんです。
初めて出た食事が三分粥。
お米の形も定かではないほどのお粥でしたが、
これがまたおいしかったー。
普段、三分粥なんて見向きもしませんよね。
けれどこの時は、白くて温かいお粥が輝いて見えました。
一粒のお米のありがたさってこういうことを言うんだなと思いながら、
ゆっくりゆっくりいただきました。
世界一の醤油をつくりたい 湯浅醤油有限会社 社長 新古敏朗のブログ
何口目かのお粥をスプーンですくった時、ハッと気づいたんです。
一粒のお米、
一粒の大豆、
全てはここから始まるのか、と。
私たちの製品に欠かせない米や大豆も、もし生るままに放っておけば、
地に落ちて芽を出し、やがて多くの実をつけます。
そんな力を秘めた一粒だからこそ、力を持った製品がお届けできる。
私たち湯浅醤油の者は皆、それを頭ではなく、もっと深くて原初的なところ、
心とか身体感覚で理解しています。
だからこそ、これまでも、これからも、
一粒の米や大豆の力とか思いみたいなものを活かしきらなければ
米や大豆に申し訳ないと、一生懸命日々の仕込みや発酵させながら
世界一の商品作りに向かっています。
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湯浅醤油 九曜蔵の湯浅醤油職人
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南紀白浜 とれとれ市場販売スタッフ
一粒の大豆が、多くの人の喜びを作る不思議。
家族で囲む食卓、団らん、お醤油の香りと共に甦る幸せの記憶、etc.
今、米どころの東北が大変なことになっている状況を考えると、
この入院は、
食に関わる事業者として、
この地に生えるものや日本の伝統を大切に、
郷土の誇りと共に、次代につないでいかなければならないぞ、
という何かの啓示なのかも?と思えました。
今年の小学校での醤油仕込みの体験授業が始まりました。
その時、子供達に伝えたいことが、また一つ増えたような感じです。
近畿2府4県で唯一人口が100万人を割り、
学校を出た後、多くの若い人が県外に就職していくこの和歌山の地で、
それでも、原発を拒んでさえ、海と山と人を守ってきた
地の産業に携わる人々、支えようとする思い、郷里の誇り。
子供達が胸を張れる故郷がここにある、
どうかそれに気付き、ずっとその思いを大切にしてほしい、と。
今年はいつもより熱い思いで語れそうです。

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