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750年の伝統胸に挑戦

2011年2月28日

湯浅醤油(有) http://www.yuasasyouyu.co.jp

丸新本家   http://www.marushinhonke.com
の新古です。

わかやま新報さんに掲載されました。

文化・芸能

世界一の醤油をつくりたい 湯浅醤油有限会社 社長 新古敏朗のブログ




 

750年の伝統胸に挑戦




ラー油ともろみのコラボ「うまいジャン」、「カレー醤油(しょうゆ)」「具だくさんの金山寺味噌」など次々に新商品を生み出している丸新本家。


日本の醤油発祥の地湯浅にある明治14年創業の同社を訪ね、5代目で丸新本家㈱専務取締役・湯浅醤油㈲代表取締役の新古敏朗さん(41)に話を聞いた。


「世界一の醤油を」「お客さんに喜んでもらえるものを」と挑戦し続ける根底にあるのは、伝統地元への熱い思いだった。




見据えるのは「世界」と「地元」



公開している九曜蔵に入るとほのかに醤油の香り。


「もろみ」(1)をねかせ発酵・醸成させる樽(たる)12並ぶ。


直径は約2㍍で容量は1樽約6000㍑。


撹拌(かくはん)を重ねながら1年半から2年間ねかせると、醤油特有の色・味・香りが生まれるという。


扱いやすいステンレス樽が増える中、同社は伝統的な杉樽にこだわる。


杉樽は200年持ち、同蔵にはすでに130年使っている樽も。


しかし今、大きな樽を作れる職人は減少し、長い竹を6つ編みにして杉板を締める「口輪」などを作る伝統技術もなくなりそうだと、敏朗さんはちょっと憂い顔だ。


丸新本家といえば、モンドセレクション最高金賞を連続受賞し、ヨーロッパのミシュランシェフも買いに来る「生一本黒豆醤油」が有名だが、実は同社は長い間、醤油作りをやめていたという。


復活させたのは、醤油発祥の地・湯浅の伝統の重みに驚いた敏朗さん。


750年前の醤油の起源“(2)、金山寺たまりを使った唯一の醤油「九曜むらさき」を開発し、こちらも最高金賞を受賞している。


代々、合成保存料や着色料は使わず原料・製法・味にこだわってきた。

大豆や米、塩、梅、「ユズ、砂糖も国産や地元産だ。


安全安心だけでなく、地元との連携を大切にする。

近隣のあめ屋や牧場とのコラボ商品「しょうゆ飴」や「醤油アイスクリーム」もあり、地元の小学校では児童に「マイ醤油造り」をボランティア指導する。

往時は湯浅に90軒あったという醤油屋は今は4軒のみ。

「先人が築き上げてきた醤油づくり、その後ろで息づく伝統技術、思いや意志を伝えていきたい」「未来を担う子どもたちや湯浅の町に、醤油の文化を通していろんな形で貢献していきたい」と敏朗さんは語っている。


1【もろみ】蒸した大豆と炒った小麦を混ぜ、種麹(たねこうじ)を加えてつくった麹を、食塩水と仕込んだもの。

2【醤油の起源】鎌倉時代の1254年ごろ、由良の禅寺「興国寺」の開祖、法燈円明国師(ほうとうえんめいこくし)が、中国(南宋)の径山寺(さんざんじ)の金()山寺味噌を持ち帰ったのが始まり。


金山寺味噌は健康食として広まった。


その醸造過程でおけの上に出てくる野菜の水分(溜まり)を、調味料として改良したのが醤油の起源といわれる。




【丸新本家】湯浅町湯浅 11種類の醤油、9種類の金山寺味噌、6種類の味噌、4種類の梅干し。


ほか、ゆずぽん酢や柚子梅つゆ、梅マヨネーズ、紅生姜、らっきょう、黒豆じゃん、ゆずジュース、ジャム、大豆手づくり石鹸(せっけん)などなど、商品の多彩さは驚き。



九曜蔵には年間57万人が訪れ、台湾や韓国、シンガポールからなども多い。

見学の予約・・問い合わせは(TEL0737622100)

湯浅醤油有限会社|世界一の醤油をつくりたい