北海道十勝ヒルズにて木村塾 無肥料自然栽培の材料で醤油づくり
開催日 | 2017年7月8日、7月9日 |
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教室内容 | 折笠農場が栽培した無肥料自然栽培の材料で醤油づくり |
こんにちは!丸新発酵蔵部の宮本です。
2017年7月8日、9日は北海道帯広市にある十勝ヒルズにて無肥料自然栽培の材料を使った醤油づくり教室をさせていただきました。
材料は、なんと当社の魯山人醤油の原料を栽培してくださっている折笠農場さんから!
折笠さんが育てたとっても美味しい大豆の大袖の舞、小麦のハルキラリ。
これを当社で麹菌をつけたものを使います。
8日、9日共に北海道でも記録的な猛暑の週末だったそうですが、
ほんまにたくさん!およそ130名のお客様に参加していただきました。
まずは折笠農場の折笠さん、北海道ホテルの林さん、湯浅醤油(有)の新古社長の三名による
木村塾の醤油づくりの事の起こりのお話。
お話が終わって、醤油を実際に仕込んでいきます。
最初は十勝ヒルズの屋内施設から外へ出て、ブルーベリー畑に水やりをします。今回の醤油の仕込み使う水が余ったので、「じゃあ、畑に水やりしようか~。」と急きょ決まりました、お客様とこういうことが出来るのも十勝ヒルズならでは。
北海道は湿気が和歌山より少ないので、暑くてもとても気持ちがいいです。
新卒の西も頑張り中!
屋内に再び戻って醤油の発祥の地 和歌山県湯浅町のお話、材料のお話をしながら仕込みます。
新卒の西めっちゃ頑張り中!
左は2年前に仕込んだ諸味、右がこの日に仕込んだもろみです。時間をかけて、色や香り、味が変化そしていきます。
仕込みが終わったら、折笠さんとじゃんけん大会!勝った方には、折笠さんの作った大豆のきな粉や、小麦粉、そして魯山人醤油をプレゼント。大人の方も盛り上がります。
そしてみんなで最後に記念撮影。今回はカメラマンの山本さんにも同行して頂いていたので、ドローンでも撮影。素敵な写真をとってくださいました。こんなに気持ちのいい環境で仕込んだお醤油、出来上がりが本当に楽しみです。
今回こんな素敵な場所の前準備を入念にしていただいた十勝の方々、参加してくださったたくさんお客様、本当にありがとうございました。 とても素敵な思い出になりました。
北海道の十勝ヒルズはとっても素敵な場所ですよ。
今回はGARDEN PICNIC 2017というイベントのワークショップで参加させていただきました。様々なワークショップの他にも、十勝産の材料を使った美味しいフード、おしゃれな雑貨店もたくさんあります。
花や緑をみながら、美味しいものを食べたり、飲んだり、ワークショップを楽しむことができます。
自然の中でお客さんが日陰の芝生に座って過ごしています。それを眺めているだけで、こちらもゆったりとした気分になります。時間が経つのを忘れてしまいますね。
ヤギや豚もいました。豚はハンガリーの国宝豚、マンガリッツァ。子豚がとてもかわいかったです。
【折笠農場編】
今回の北海道滞在はワークショップだけではなく折笠農場さんに視察、そして同行してくださったカメラマンの山本さんの撮影を見学させていただきました。和歌山と北海道はとても遠いので直接見に行く機会はとても貴重です。
北海道、十勝の開拓農家として折笠さんの先祖がここを切り開いたのは約100年前のことだそうです。今、魯山人醤油の原料を育てていただいている折笠健(おりかさ ますらお)さんで4代目です。
当社では、魯山人醤油という無肥料自然栽培の材料で仕込んだ醤油を作っています。
そして北大路魯山人にちなみ、毎年3月23日の魯山人の誕生日に22000本のみの限定生産として販売しています。
この特別な醤油の材料は、折笠農場さんで肥料、薬を使わずに自然の力で育てられたものです。決して安くないのですが、当社で一番人気を誇る醤油です。
この醤油の原料はどうやって、肥料も薬も使わずに育てることができるのか、折笠さんが丁寧に教えてくださいました。
まずは小麦。小麦の品種はハルキラリです。
まずはこの写真を見てください。
イメージする小麦畑と何が違うのか、よ~くご覧ください。
お気づきですか?
小麦畑に生えているのが小麦だけではないですね。
この小麦の下側に生えているもの。
そう、クローバーなんです。
このクローバーの根の根粒菌が地中に空気中の窒素をたくわえます。小麦がその窒素を栄養として取り込むので、肥料がなくても美味しい小麦に育つのです。
クローバーと小麦が密生しているので、他の雑草は入り込むことができません。
種まきの時に小麦の種もみと、クローバーの種を一緒にまいています。
大きい茶色いものが小麦。黒やベージュの小さな丸い種がクローバーの種です。
風が吹くとさらさら小麦が揺れて大海原のようです。そして下に目を向けるとクローバーが生えています。小麦の畑は6ヘクタール、東京ドーム1.5個分の広さです。
そして大豆。大豆の品種は大袖の舞です。
大豆はやせた土地の方が向いている植物で、大豆の根の根粒菌が地中に窒素を蓄えます。
雑草の処理は、雑草が小さなうちに抜いてしまうのです。こういうとシンプルですが、何しろ広大な畑。およそ8ヘクタール、東京ドーム2個分。
どんな方法でするのかというと、こんな雑草をかくためのツールのついたトラクターで畑に入ります。これで、畝に生えている大豆以外の草を引き抜いて倒していきます。
小さな草だとこれで枯れますが、大きな草だと根が残ってしまい、また生えてくるので手で抜くそうです。ワンシーズンで最低でも七回ほど畑に入り、雑草の処理をします。
他にも様々な種類の野菜を栽培されてるので折笠農場さんの規模は全部で95ヘクタール、東京ドーム21個分だそうです。
けれども、畑の管理をしているのはこの写真に写っている折笠さんと、高橋さんのお二人だけだそうです。
この規模を二人で。すごい。
丹精込めて育てられた大袖の舞(大豆)とハルキラリ(小麦)、そして太田農園さんのゆめぴりか(米)で仕込んだ魯山人醤油の諸味、ただいま元気にぷくぷく発酵中です。
この諸味をしぼったものは、来年の3月23日、また2018年の魯山人醤油として発売されます。皆様、楽しみにしておいてくださいね。