第25回丸新発酵蔵部 金山寺味噌づくり教室~伝統野菜の湯浅なすで~
開催日 | 2018年8月19日 |
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教室内容 | 金山寺づくり 金山寺味噌料理 |
こんにちわ。丸新発酵蔵部の宮本です。
本日2018年8月19日(日)に第25回丸新発酵蔵部
金山寺味噌づくり教室~伝統野菜の湯浅なすで~を
開催させて頂きました。
金山寺味噌とは、夏の野菜と豆、麦、米の麹と一緒に発酵させて作る醸造なめ味噌です。
ご飯やきゅうりと一緒に食べたり、和歌山の郷土料理の茶粥と一緒に供されることが多いです。
最近では居酒屋さんで、チーズと合わせて出てくることもありますね。
金山寺味噌の歴史はとても古く、醤油よりも前から作られています。
およそ760年ほど前、宋の金山寺に修行に行った覚真さんが、
そこで作られていたお味噌の製法を由良町へ持ち帰って広めたのが金山寺味噌の始まりとされています。
ちなみにこの金山寺味噌の「たまり」がお醤油の原型だったといわれています。
金山寺味噌や材料の説明をした後、野菜を切っていきます。
ちなみに、夏の野菜を使うのが主流なのは、金山寺味噌が夏の野菜の保存食だったからだと伝えられています。
夏は日照時間が長く、よく採れる野菜を保存しておいて年中食べられようにしていたのですね。
ちなみにこの日の私のかぶりものは湯浅なすです。
湯浅地方に昔から伝わる固有の紀州伝統野菜「湯浅なす」。
実がギュッと詰まっていて、火を入れると甘くて「トロのように」柔らかく美味しいです。
紫色が濃く、色艶があり、丸いのが特徴。
「湯浅なす」は、江戸時代から金山寺味噌などを作るために湯浅で栽培され続け、外に出ていない固定種で、
大正時代には和歌山県のなす生産量の約10%を占めるほどでした。しかし、大量生産を追及した管理農業により地元の野菜の流通販路が減少し、併せて湯浅なすを使用した金山寺味噌を生産する人の減少の影響を受けて、生産農家が減り続けました。
平成21年、ついに湯浅なすの生産農家が1~2軒まで激減、絶滅の危機にあると聞き、和歌山で育まれ受け継がれてきた伝統野菜を後世に伝えていき、地域復興を図るためのプロジェクトによって復活した伝統野菜です。
本当に味が良いので皆さんに知っていただきたい!ちなみに当社の金山寺味噌のなすは全部湯浅なす使用です(*^^*)
塩切した麹と塩もみした野菜を混ぜたら仕込みは完了です。
この日の試食は金山寺味噌の炊き込みごはんと湯浅なすの焼きびたし。
冷たいかきたま汁と大きくなりすぎたきゅうりも一緒にたべていただきました。
本日は歩いて10分ほどの近所の方から、中部地方等かなり遠くよりお越しの参加者の方も多かったですね。
色んな方に知っていただけてとても嬉しいです。
美味しいおみそになりますように。二か月後を楽しみにしておいてくださいね。