農協観光様依頼分 伝統野菜の湯浅なすで金山寺味噌づくり
開催日 | 2020年9月27日 |
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教室内容 | 金山寺味噌づくり |
こんにちは!丸新発酵蔵部の宮本です。
2020年9月27日は農協観光様に依頼していただいた金山寺味噌づくり教室でした。
添乗員様とお客様は朝から湯浅なすの収穫体験に行っていたそう。
昼食を終えてからこちらで金山寺味噌づくり教室を行います。
「金山寺味噌」とは中国から伝来した和歌山県の郷土料理です。
夏の野菜を、大豆、大麦、米の麹とともに発酵させた醸造なめ味噌で、みそ汁には使いません。
和歌山ではほうじ茶で炊いた茶粥と共に食べることが多いです。
甘味のある金山寺味噌と、ほうじ茶で炊いたさらっとした茶粥の香ばしさがとてもよく合います。
他にはあたたかいご飯はもちろん、もろきゅうにしても絶品です。
お酒のお好きな方は、クリームチーズと一緒に食べると美味しいおつまみになりますよ。
今回の教室も感染予防のため、教室でも人数制限しながら、モニターを使って行いました。
しかし、湯浅なすはいつ見ても立派ですね。
この「湯浅なす」は湯浅地方に昔から伝わる固有のなすびで、紫色が濃く、色艶があり、丸いのが特徴です。
実がギュッと詰まっていて、火を入れると甘くて「トロのように」柔らかく美味しい。
「湯浅なす」は、江戸時代から金山寺味噌などを作るために湯浅で栽培され続け、外に出ていない固定種で、大正時代には和歌山県のなす生産量の約10%を占めるほどでした。
しかし、大量生産を追及した管理農業により地元の野菜の流通販路が減少し、併せて湯浅なすを使用した金山寺味噌を生産する人の減少の影響を受けて、生産農家が減り続けました。
平成21年、ついに湯浅なすの生産農家が1~2軒まで激減、絶滅の危機にあると聞き、和歌山で育まれ受け継がれてきた伝統野菜を後世に伝えていき、地域復興を図るためのプロジェクトによって復活した伝統野菜です。
比重が高くて見た目よりもずっしりと重いです。
これが大豆、裸麦、米にコウジカビをつけた金山寺麹です。これと夏野菜で仕込みます。
仕込みたてはこんな感じ。もう瓜はないのでにんじんで代用しております。
ここから2か月以上寝かせたら食べごろ。
出来上がりを楽しみにしていてくださいね。