湯浅町立山田小学校 児童が育てた大豆で醤油と豆腐を作る。
開催日 | 2016年3月1,2,3日 |
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教室内容 | 児童が育てた大豆で醤油づくりと豆腐づくり |
こんにちわ!丸新発酵蔵部です。
3月1日から3日までのこの三日間は 湯浅町立山田小学校にて【児童が育てた大豆で醤油づくりと豆腐づくり】でした!
こちらの山田小学校ではわくわく山田っこ農園にて児童や先生が一丸となって畑で色んな野菜や大豆を育てています。
時々、当社の醤館の前でも山田っこ農園の野菜や枝豆を販売していますよ。
今回はその児童たちが育てた大豆を使った美味しい美味しいお醤油づくり、そして豆腐づくりを行いました。
~第1日目~【去年仕込んだ醤油のしぼり 今年の醤油の仕込み 盛り込み 豆腐づくりの準備】
まずは挨拶からなのですが、この時点でもう教室が茹でた大豆のいいかおりでいっぱいです。
まずは去年仕込んだ醤油のしぼり。布の袋にもろみを入れて吊るします。
そして今年の醤油の仕込み。まず茹でた大豆をザルにあげ、うちわであおいで冷まします。
この緑色の粉は、コウジカビの胞子。
このコウジカビを使う分だけはかります。
この胞子を顕微鏡でのぞくとどんな風に見えるでしょうか。
500倍ほどで、ようやく1粒確認できるくらいの小さな小さなカビの種。これがコウジカビの胞子です。きれいですね。
これで醤油を作るのですが、醤油以外にも、みそ、酒、みりん、お酢などを作るときにも使います。
日本の食卓にはなくてはならない大事なカビです。きっとこのカビがいなかったら、日本の料理は全く違うものになっていたでしょう。
このカビと、煎り割り小麦を混ぜていきます。ムラがないようにまんべんなく混ぜ合わせます。
そのあと、冷ました大豆と合わせていきます。
このあとそれをトレイに盛り、室(むろ)に積んでいきます。
ふたをしてこの日することはおしまいです。
明日作る豆腐のための準備。水を4,5回かえて大豆を洗って、水に浸しておきます。
これで一日目の授業は終了です。また明日!
~第2日目~【醤油麹の切り返しと豆腐作り】
2日目は豆腐作りと平行して醤油麹の経過観察、切り返しをしました。
まずは豆腐づくりから!一晩浸水していた大豆をお湯と一緒にミキサーにかけ、呉をつくります。
さらし布で呉をしぼって、豆乳とおからにわけていきます。
おからがこんなにでます!
しぼった豆乳を煮て火を通します。豆乳のいい香りがしてきます。
今回作ったのは寄せ豆腐。にがりをいれてからが真剣勝負なのでここらへんは写真をとる暇がありませんでした。
このあと、4つの鍋のうちひとつだけを木綿豆腐に仕上げて、給食のおかずに2種類の豆腐を食べてもらいました。
自分たちで育てた大豆で作ったお豆腐に、自分たちで育てた大豆で作ったお醤油をかけた贅沢なおかずになりました。
豆腐も醤油も大好評でした。
豆腐づくりがおわったら、次は醤油麹の経過観察と切り返し。児童も先生も大忙しです。
これが2日目の醤油麹のコウジカビ。菌糸をのばしています。いよいよ明日は最終日です。
~第3日目~【出麹。できあがった醤油麹でもろみを作る。】
いよいよ今日は最終日、出麹です。手作りの室をあけると…
熱気と麹の香りがむっとあがってきます。
きれいにコウジカビがついています。ちょっと味見してもらいます。
最初はおそるおそるだった子供たちも、次々に口に運んでいきます。
素朴な味がします。私の主観になりますが、カマンベールの白カビのような香りのする大豆といったかんじです。
ちなみに三日目のこの状態の醤油麹を
顕微鏡で観察すると…こんな感じ!花が咲いて種をつけるように、小さな小さなコウジカビもまた胞子をつけています。とても不思議なミクロの世界です。
さて、じゃあこの醤油麹をペットボトルに詰めていきましょう。
いっぺんに入れると詰まってしまうので少しずつ
それでも詰まってしまったら割り箸でつつきます。
醤油麹をペットボトルに入れ終わったら、次はとっておいた大豆のゆで汁と塩をまぜたものをいれていきます。
みんなの分の醤油もろみ、出来上がり!
最初はみんなが知っている醤油の色と全然ちがいますが、これから味、香り、色、質感がどんどん変わっていきます。その経過を一年を通して観察してもらいます。
上級生は昨年仕込んだお醤油をしぼって瓶につめました。
これがとっても美味しいんです。
今年仕込んだお醤油も、美味しいお醤油になりますように~!